戦国時代には城下町､そして江戸時代には宿場町として栄えた八王子は､実は多くの著名人を輩出した土地柄でもあります
この｢八王子の偉人たち｣シリーズでは、八王子にゆかりの深い､歴史的人物についてご紹介していきます
今日ご紹介するのは…
人目 井上郷太郎（いのうえごうたろう）
1918年（大正7）2月18日～
です
天神町に生まれた彼は、
八王子の郷土資料館と深～い関係があるひとなのです
機業家・陶芸家・考古学収集家として知られる郷太郎氏が、
考古学への興味を抱き始めたのはなんと小学校4年生の頃。
担任で郷土史家であった清水庫之祐の指導を受けた彼は、
土器等の収集を始めました。
その後も蒐集を続けましたが、空襲で家財・蒐集品一切を失ってしまいます
しかし家業の織機業で、手織り機でネクタイやスカーフを製造し成功をおさめ、
1950年頃から再び考古学資料の収集に着手、蒐集品は一級のコレクションとなります
先土器時代から歴史時代までの系統的な考古学資料2000点を集めた
郷太郎氏のコレクションは、井上コレクションとして有名になり、
特に古瓦の収集については、東日本で最高のものと言われています
そして、63年、彼はその素晴らしいコレクションを、なんと八王子市に寄贈したのです
その結果、中央自動車道建設をきっかけに始まった資料館建設要求運動が更に高まり、
67年、ついに八王子市郷土資料館が建設されます
郷太郎氏のコレクションの多くは現在も同館に保管されているとのことです
氏はこれを機に家業を弟に譲り、陶芸家となったそうです
八王子の郷土資料館建設にこんな来歴があったこと、
みなさんはご存知でしたか？？
私財をなげうって集めた、素晴らしいコレクションを、
自分が生まれ育った街に寄贈する、その心意気に感動しました
恥ずかしながら、資料館に行ったことがない私は、
これを機に一度足を運んでみたいと思いました
（あーや）
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